- 健康医学 面白ゼミナール
- 2026.07.22
水虫は、良く知られている皮膚の病気です。特に、スポーツ選手や武道など、運動をして大いに汗をかく若者、特に男性に多く見られ、英語では「アスリートフット(スポーツ選手の足)athlete‘s foot 」と呼ばれるくらいにスポーツ界に多く見られます。
水虫は正しい医学用語では、「足白癬」と称します。カビ(真菌)の一種である白癬菌が皮膚や爪に含まれるケラチンを栄養源として増殖する感染症であり、足以外にも全身のどこの皮膚にも起きるものです。例えば、頭(シラクモ/頭部白癬)、胴体(タムシ/体部白癬)、また(インキンタムシ/股部白癬)などがあります。
水虫の名前の由来は、昔、田んぼ(水田)で農作業をしていた人の足の皮膚に皮疹やかゆみが出て、水の中の虫のしわざとみなされていたことからという説があります。
足白癬は、最近の統計では、日本人の7人に一人の割合と言われ、しかも高齢になるほどその割合が高くなるとされています。
高齢者で困るのは、足白癬が爪に広がり、爪の色が白色・黄色に変色し、ぶ厚くなって、さらには爪の内側がボロボロともろくなってしまうことです。特に足の親指の爪は白癬に侵されやすく、爪白癬が進むと、足の踏ん張りや踏み込む力が弱くなり、日常生活での歩く、またぐ、昇って降りるなどの動作がしっかり行えなくなって、結果、転倒・転落事故による骨折や頭部外傷などを招くリスクが高くなるのです。
かつては、「水虫は治りにくい」と言われていたこともありますが、今は非常に効果のある良い塗り薬や飲み薬が開発されていて、しっかり治療すれば、時間はかかるけれども治る病気なのです。
水虫からテントウムシ(転倒虫)にならないように、くれぐれも注意して、もし疑わしい時には、早く専門医(皮膚科医)の診断を受けて、適切な薬物療法で素早く治して、健康な爪を大切に。

(イラスト:Google Geminiで作成〕
<参考コラム>
転倒予防面白ゼミナール #09『爪ケアで転倒予防』 (2021.4.15)
転倒予防面白ゼミナール #42『爪ケアで転倒予防(2)』 (2022.4.07)
執筆者:武藤芳照
(東京健康リハビリテーション総合研究所 所長 / 東京大学名誉教授 / 医学博士)
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