#08「転倒予防グッズ開発研究会」(5/11追記)

 

※ 5月11日追記:緊急事態宣言の延長に伴い、日時が9月9日(木)に変更となりました。
※ 4月5日追記:同研究会の概要・お申し込みは、こちらをご覧ください。

 転倒予防のためには、内的要因であるその人のからだのこと、心のことへの対応が必要です。もう一方、外的要因である、人が生活し、それぞれの活動を行うための外的環境(家、道路、衣服、ベッド、雨、雪、氷などの自然環境、履物など)への対応も必要です。

 この外的要因について、各企業、研究者が様々な「転倒予防グッズ」を企画、開発、製品化しています。

 靴、くつ下、床、防具(ヒッププロテクター、インナー付き帽子など)、べッド周りの用具、見守りシステム、AIを使った転倒リスク予測システムなど、毎年、独創的で役に立つ製品が世に出されています。

 転倒予防に関わる人々のニーズ(需要)と合致すれば広く社会で活用されます。また、企画途上ですが、面白く独創的なシーズ(開発の種)があれば、産学連携で大事に育てて開花させることが必要です。

 そこで、東京健康リハビリテーション総合研究所主催による「転倒予防グッズ開発研究会」を開催することにしました。すでに、所員が集う会議(スタッフ・ミーティング)でも合意が成り、5月22日(土)の午後に、学士会館(東京都千代田区)で行うことで準備が始まりました。(緊急事態宣言の延長に伴い、日時が9月9日(木)に変更となりました)

 当リハ総研の連携組織・機関である日本転倒予防学会公益財団法人 身体教育医学研究所(長野県東御市)、身体教育医学研究所うんなん(島根県雲南市)などには「協力」の形で参加していただく予定です。

 世話人には、武藤と共に藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I講座大高洋平教授(今年10月23日(土)、24日(日)に名古屋市で行われる第8回日本転倒予防学会学術集会会長)に加わっていただき。大高教授が、共同で研究開発を進めている複数の企業にも参加、発表の依頼・調整をしています。

 「研究会」の形式では、発表者と参加者が率直に意見・情報交換をしやすく、また、同じような立場と目的で活動・苦労している人々が集うことにより、「融合と創発」が生まれやすいのも魅力です。

 かつて、スポーツ医学の分野で「整形外科スポーツ医学研究会」が、後の「日本整形外科スポーツ医学会」に進化・発展し、その分野と人材を育成してきました。また、転倒予防医学研究会の10年の歴史と実績が今の「日本転倒予防学会」の基盤を作り、全国ネットワークを形成しました。

 今回の「転倒予防グッズ開発研究会」は、そこまでの将来計画を現時点では持っていませんが、ひとまず、「皆で面白く集まって議論し合い、何か新しく社会に役立つモノを作り上げよう!」との思いでいろいろな人々に呼びかけを行おうと思います。

 家屋、共同住宅、ビルの建築設計、リフォームなどの立場からは、中谷俊治建築士(中谷俊治ステューディオ代表)に登壇いただき、建物内の転倒・転落予防の観点から、良い事例悪い事例などを示していただこうと依頼しています。

 3月7日の緊急事態宣言解除(予定)の日以降に、正式な案内や参加申し込み、協力・協賛の受け付けなどを開始しますが、興味・関心のある個人、企業、団体・組織、機関があれば、当リハ総研にご連絡下さい

 コロナ禍の中であるが故に、かつてペスト大流中に休暇を取って思索を深め、「万有引力の法則」等を発見した英国の物理学者アイザック・ニュートンにあやかり「創造的休暇」を作り上げたいと思います。

 

(2021.2.16)

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