<武藤所長 著作を語る>

#29『スポーツを科学する』シリーズ全5巻 大月書店 1996年


・監修:武藤芳照、画:田村孝
・発行:大月書店、1996年
・サイズ:各B5判・32P

 小・中学生が理解しやすいように、図解の形式・構成で様々な工夫をこらした編集・制作をされたスポーツ科学の啓発書である。執筆陣は、当時の東京大学大学院教育学研究科身体教育学講座の大学院学生 12 名(男子9名、女子3名/氏名は下記) であり、大学院の正式講義、いわゆる「武藤ゼミ」の一環として制作を行い、その教育成果物として発刊された。

 大金雅子、大橋恭子、上岡洋晴、北城圭一、高橋義雄、東郷史治、日高一郎、福崎千穂、星川佳広、村松憲、山中健太郎、渡辺哲司(50音順)。

 現在この12名は、大学教員、国立スポーツ科学センターの研究者、文部科学省の教科書調査官などの立場で、あるいは身体教育学、スポーツ科学の教育・研究者などの立場で活躍しており、本書は間違いなく、彼ら彼女らの大学院学生時代の学術的実績の一つとして、長く記憶されているであろう。

[各巻のタイトル]

①『からだが動くメカニズム』

②『からだはまだまだ未完成』

③『トレーニングに科学を』

④『スポーツ障害を知る』

⑤『スポーツは科学だ!』

 役立つ科学的情報がしつかり書き込まれているだけでなく、面白く読める構成上の工夫が随所に見られるため、今読み返しても新鮮に読み進むことができる。大学院学生の感性と知性、情熱と意欲が紡ぎ出したスポーツ科学の学習図書として、長く愛読されることを希望している。

 

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