2024.09.25
- 著作を語る
- 2023.09.19
<武藤所長 著作を語る>
第57作『『新訂 現代身体教育論』放送大学教育振興会 2006年
・編 著:武藤芳照、衞藤 隆、山本義春
・発 行:放送大学教育振興会
・サイズ:A5判、206p
・発 刊:2006年5月1日
・ISBN:978-4595126208
本書が誕生するきっかけは、東京大学教育学部の学科である「体育学科」の名称の変遷であった。「体育学科」⇒「体育学健康教育学科」⇒「身体教育学科」(1994〈平成6〉年)に変遷したのに引き続き、大学院の課程名が、「体育学」⇒「体育科学」⇒「身体教育学」に変遷し(1995〈平成7〉年)、大学院講座名と学部の学科名が「身体教育学」で統一され、名実ともに日本初の身体教育学講座として、教育・研究活動が行われるようになり、以来10年あまりを経た時、その講座の教員らが協働して編集・執筆して本書は制作された。
「身体教育とは、健全な身体形成を図り、健全な身体観とスポーツ観を育み、自分自身の『身体(からだ)を育む』ことに主体的に立ち向かい、実践していく意識と行動力を育成する教育実践の営みである。physical education, Körpererziehungなどの近代西欧語の概念に呼応する言葉である。
その基本理念は、
からだの理(ことわり)を知る
からだ、健康、生命の大切さを知る
からだを動かすことの楽しさと喜びを知る
に集約される。」(本書「まえがき」より)
このように、冒頭で身体教育の理念を明確に示している。
本書は、放送大学の大学院教育の教科書として位置付けられ、放送教育を下記の目次・構成の各執筆者が実践しながら、広く社会に身体教育を啓発した重要な記録でもある。
目次・構成
1 | 身体の教育・発達 | 衞藤 隆 |
2 | 脳の身体の発達 | 多賀 厳太郎 |
3 | 身体の調節と健康 | 山本 義春 |
4 | 身体の記録 | 北沢 茂 |
5 | 身体の感覚 | 中島 八十一 |
6 | 身体障害と運動 | 中澤 公孝 |
7 | 介護予防と高齢者の身体 | 武藤 芳照 |
8 | 身体の安全教育 | 柴若 光昭・衞藤 隆 |
9 | 身体性(からだ)の哲学 | 西平 直 |
10 | 心と身体の関わり | 熊野 宏明 |
11 | 舞踊の中の身体 | 水村 真由美・衞藤 隆 |
12 | 身体技法の古今東西 | 寒川 恒夫・武藤 芳照 |
13 | 地球環境の変化と身体の健康 | 衞藤 隆 |
14 | ロボットと身体 | 多賀 厳太郎 |
15 | IT社会と子供の身体の行方 | 武藤 芳照 |
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