<武藤所長 著作を語る>

第56作『乳がん治療をめぐる運動・生活ガイド -検診からリハビリまで-』日本医事新報社 2006年

・編者:岡崎邦泰森本忠興、武藤芳照
・発行:日本医事新報社
・発刊:2006年3月
・サイズ:B5判 / 169P
・ISBN:978-4784961900

 

 

 

 

 本書は、2001(平成13)年に同じ三人の編者で編集・発刊した一般臨床医やナースなどの医療関係者向けの『乳がん術後の運動・生活ガイド -運動療法と日常生活動作の手引き-』(日本医事新報社)を基盤としつつ、乳がんの診断・治療の急速な進歩に伴う新たな知見を組み入れて大幅な改訂・再構成を行い、タイトルも改めて制作したものである。

 【最近の乳がんの診断と治療の進歩には目を見張るものがあります。乳がんの生物学的性状がわかるにつれ、「乳がんは全身病である」との観点から、手術療法も大きく変わり、乳房温存療法やセンチネルリンパ節生検が登場してきました。同時に術後再発を少なくし、治療成績を向上させるために行われる術前後の補助療法としての内分泌療法や化学療法に対するウエイトが高まり、多数の臨床試験により得られる明確なエビデンスのある治療法が要求されるようになってきました。また乳がんの診断手技の進歩も著しく、CT、MRIなどが日常的に行われるようになり、乳がん診療はますます複雑かつ高度になってきています。】(「はしがき」より)

 こうした動向に即しつつ、前書のQ&A形式(42のQ)は踏襲して、乳がん専門ではない医師・医療従事者、そして患者さんとその家族が、自身の病気や病態を的確に理解して、適切な治療を自己決定して、医療行為に積極的に参画できるようになればと希望を抱きつつ、それぞれの専門家に執筆していただいた。
 コラム(「乳がん術後の“運命”」「術後のスポーツウエア・水着の選び方」「短歌と絵画にみる乳がん」など)や患者会、情報提供先など、様々な役立つ情報も随所に掲載し、乳がん患者さんの頼りになる実践本として多くの人に読まれている。

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