2024.09.25
- 著作を語る
- 2022.10.12
<武藤所長 著作を語る>
第48作『よみがえれ風の子 ~子供の体の育み方~』中央公論新社, 2002年
・著者:武藤芳照
・発行:中央公論新社
・発行:2002年
・ISBN-13 : 978-4120032776
・サイズ: B6判、206p
「ひじも痛いが、心も痛い」思いで辛い体験をした、野球肘のスポーツ少年の話が序文の冒頭から始まる。「真の意味の『風の子』を皆で育てよう。遊びこそ、子供の活力と知恵の源だ(中略)…。子供たちをあるべき自然な姿に戻そう…(中略)。」(序文「あるスポーツ少年の話」より)という思いを書き綴った一冊である。以下に目次・構成を記す。
・あるスポーツ少年の話
第1章 子供たちが失ったもの
第2章 スポーツ神話の危険性
第3章 よみがえれ体と心
第4章 子供の体の育み方
・遠回りのススメ
中央公論新社(読売新聞グループ)の中田哲夫氏から提案された企画であったが、比較的、短期間で書き上げ、発刊できた。それはその当時、共同通信社スポーツ特信部配信の連載コラム「スポーツと健康」(実に1213本、25年間継続した)を毎週執筆していた基盤があったからであろう。
「あとがき」に当たる「遠回りのススメ」では、「急ぎすぎて人の感性や優れた資質の可能性の芽は摘み取られてはいないか。心や体をほろぼし、社会をほろぼすことのないように、子供たちに遠回りをすすめてみよう。」と、結んだ。今もその思いは変わっていない。現代の子供たちのからだと心のひずみを正す道を見つめている。
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