<武藤所長 著作を語る>

第45作『変形性脊椎症・腰痛の運動・生活ガイド -運動療法と日常生活動作の手引き-(第3版)日本医事新報社2001年


・監修:緒方 公介
・監修:厚生省長寿科学総合研究事業・変形性膝関節症及び変形性脊椎症の疫学、予防、治療に関する研究班(主任研究者 元福岡大学医学部整形外科教授 緒方 公介)

・編集:菊地 臣一(福島県立医科大学整形外科教授)
武藤 芳照(東京大学大学院身体教育学講座教授)
伊藤 晴夫(東京厚生年金病院整形外科部長)

・発行:日本医事新報社
・発行:2001年
・サイズ:B5判・109P
・ISBN:4-7849-6099-6

 

 本書の第1版は、1998(平成10)年4月に発刊され、第2版のタイトルには「腰痛」の2文字を加えて2000(平成12)年に、そして第3版は、翌年2001(平成13)年12月に発刊された。極めて短期間に版を重なることができたのは、本書が社会のニーズに合っていたこと、最前線で活動をする各専門家が患者さんの立場になって、わかりやすく記述していること、さらには新たに書き下ろしたイラストや水中運動の写真を多く活用したことが大きな理由であろう。

 監修者の緒方公介福岡大学教授は、初版の刊行年の1998(平成10)年12月31日に、52歳の若さで夭折された。そして「腰痛の大家」として国内外に知られた菊地臣一福島県立医大教授(後に、同大学理事長・学長)は、2022(令和4)年2月2日に75歳で逝去された。菊地教授の東京のご自宅が、世田谷の同じマンションの5階であったというご縁もあり、公私共に親しくさせていただいていたことを時折、懐かしく偲んでいる。

 書籍の執筆・編集、制作という営みは、それまでの研究成果や実践活動の集大成を形にすることであるが、それと共に、この人たちと仕事を共にしたという証として永く世に残るものだと、この『運動・生活ガイド」シリーズの表紙と奥付けを見る度に、改めて深く認識する。

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