2024.09.25
- 著作を語る
- 2021.05.12
<武藤所長 著作を語る>
#12 『スポーツ部活』草土文化 1987
共編著:今橋盛勝、林量俶、藤田昌士、武藤芳照
発行 :草土文化
発行日 : 1987年10月1日
サイズ:19cm
ページ数:262
ISBN-13 : 978-4794503091
小・中・高等学校での運動部活動・スポーツ部活動の様々な役割・意義そして解決すべき課題を提示した教育書である。
教育法学(今橋)、教育制度学(林)、教育内容・方法論(藤田)、そしてスポーツ医学(武藤)と、「4人の編者の専門分野の違いが生かされた各章の編成と論文・報告」(あとがき、今橋)となっている。
当時、「子どもの人権と体罰」研究会(1982年設立)の例会が、月1回(第2土曜日)、東京大学教育学部内で開催されていた。その共同代表のお1人であった牧征名教授が教育学部に勤めていたご縁から、本書の編著に参画することとなった。
Ⅰ. 学校教育とスポーツ部活動
Ⅱ. スポーツ医科学からみた部活動
Ⅲ. スポーツ部活動をめぐる法的問題
の3章構成となっており、その内 Ⅱ章を担当した。
- スポーツ部活動に伴う障害とその背景(武藤芳照)
- スポーツ部活動に伴う心のゆがみとその事例(高田知恵子)
- 保健室からみたスポーツ部活動(坂口せつ子)
- 成長・発達に即したスポーツ部活動(深代千之)
- スポーツと人間形成(中村敏雄)
の内容・構成であり、当時の学校現場での運動部活動の現状と課題と展望とをしっかり論考して、児童生徒のためのスポーツのあり方、教育の在り方を見出そうとする意欲と熱意が静かに示されているように思う。
その結果、以後の武藤の子どもとスポーツ、子どもの身体と学校教育との関係を思索する基点となった書籍づくりであったと考えている。
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